オペアンプを使ったヘッドホンアンプ...page.6/6


動作確認

テスターをお持ちの方はヘッドホンを接続する前に、ボリュームを絞った時のヘッドホン端子の出力が数10mVに収まっていることを確認してみましょう。

当ヘッドホンアンプ自体のノイズは聞こえないでしょう。
CDプレーヤーなど音楽ソースに接続して、ゆっくりとボリュームを上げてみて下さい。
澄んだ綺麗な音が再生されれば成功です。
ポータブル音楽プレーヤーに接続する場合は、プレーヤー側のボリュームを上げ過ぎるとプレーヤー自体の歪みが悪化するためボリュームは半分程度にしておき、製作したヘッドホンアンプ側のボリュームで音量調整するようにして下さい。

ローブースト機能についても確認して下さい。

私の測定環境では歪み率0.0103%までが限界で、当回路の歪み率(画面上変化なし)はそれ以下であり数値に表せませんでした。



ローブースト機能の効果は密閉型ヘッドホンで発揮します。
安価なヘッドホンでは効果が判らない場合があります。
また、音楽によっても効果が判らない場合があります。

是非、密閉型ヘッドホンで聴いてみて下さい!!

尚、大音量時にローブーストを有効にしないで下さい。
歪が悪化したり、ヘッドホンに大きなダメージを与えます。



無負荷時 33Ω//0.1μF負荷時
- リンギングはないが、若干
オーバーシュートが生じる。
この程度は無視できましょう。



トラブルシューティング

●「サシスセソ」が「ザジズゼゾ」と聞える
発振の手前で大きなリンギングが生じている不安定な状態で、そのままでは聞き疲れの原因となります。
R4:10KΩに47pF〜220pF程度のスチコンやディップマイカ、セラミックを抱かせるか、位相に余裕のあるオペアンプに変更して下さい。
今回用いたNE5532では問題ありません。


●ローブーストが利かない
回路基板とローブーストスイッチの配線を疑って下さい。
また、安価なヘッドホンではローブーストの効果が確認できない場合があります。
密閉型ヘッドホンを誰かから拝借して確認してみましょう。
また、音楽によっても効果が薄い場合があります。


●歪みが目立つような気がする
私が感じるところでは、「低品質」なソースでは歪みが目立ち、「高品位」なソースではより綺麗な音となるようです。
特に安価なポータブル音楽プレーヤーで歪みが目立つ気がします。
これは当ヘッドホンアンプでは約15dBの利得があり、いままで小音量で歪み成分が隠れて聞き取れなかったものが大音量で楽しむことより歪みが目立つようになったのではないかと思います。
一度、高品位なソースに接続して実力を確かめて下さい。


●外来ノイズが混入する
今回使ったアルミケースのタカチ:UC10-4-14DDではフロントパネルとシャーシの導通が不安定です。
外来ノイズが気になった場合は、回路基板のアースポイントから、シャーシアースして下さい。
基板の固定に使ったサポータと一緒に共締めするといいでしょう。

尚、フロントパネルはヘッドホンジャックを介して導通しているはずです。


●ギャングエラーが気になる
高価なボリュームを使う以外に手はありません。ただし、高価なボリュームでもギャングエラーは多少あります。
海外製の高級オーディオでもギャングエラーはあるものです。







左上に写るものが今回製作したヘッドホンアンプです。
ちなみに、左下の3機種は自作で、上段から、
オーディオレベルメーター、パワーアンプ、Aクラスヘッドホンアンプです。



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