実験用直流安定化電源...page.10/10


完成の様子




フロントパネルにツマミ,ヒューズボックスに3Aヒューズをセットして完成です。

電源プラグをコンセントに入れる前に、もう一度配線をチェックしておきましょう。
AC電源を利用した工作が始めての方は「ドキドキ」します。
プラグを差し込んでスイッチを入れ、ネオンランプが点灯することを確認します。

ツマミを廻して出力電圧が変化すれば完成です。

各種実験に役立てて下さい。


最後に...

今回はトランスの2次巻線の20Vタップを利用し、整流しています。
AC20Vを整流しますとDC20Vとはならず、AC20Vの最大値(√2倍)がコンデンサに充電されるので、約DC28.28Vになっています(LM350TのVin端子は28.28V)。
そこで出力電圧を5Vにしている場合、LM350Tに掛かる電圧は、28.28-5=23.28Vになります。
LM350Tの出力電流は3Aですが、5Vの出力時、3Aを取り出そうとするとLM350Tの損失は23.28V*3A=約70Wとなり相当な発熱量になりますが、TO-220パッケージの殆どは30W程度までが限界です。このため、LM350Tの保護回路が働き、出力電流を自動に低下させます。

従って、全ての出力電圧で3Aは取り出せません。出力電圧を低下させるほど、LM350Tに掛かる負荷が重くなり、取り出せる電流も低下してしまうことを考慮して使用して下さい。

(参考)...
出力電圧5Vのとき、取り出せる電流は約0.5A
出力電圧12Vの時、取り出せる電流は約1A
出力電圧20Vの時、取り出せる電流は約3A

* お子様などがケースの隙間から異物を入れ感電事故を起こさぬ様、ご注意下さい。
* バッテリーの充電には使用しないで下さい。
* 低い電圧で大きな電流出力を得たい場合はトランスのタップ電圧を下げて使用して下さい。



ご感想など掲示板または、アンケートに入れて頂ければ幸いです。

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