ACタイマー...page.2/2
プログラムの書き込みについて...
PICはプログラムによって動作します。プログラムを書き込まなければ、OSがないパソコンと同じです。
PICに関する情報は多くありますが、私としては本を読んだ方が近道だと思います。
以下の本はPICの使い方はもちろん、各種電子工作例やPICにプログラムを書き込むPICライターの製作及び開発プログラム(MPLAB)のCD-ROMまで添付されておりお奨めです。
・「PIC活用ガイドブック」後閑哲也 著:技術評論社
※PICの書き込み作業を省きたい方は実費にてプログラム書き込み済みのPICを配布しますので、その旨をメール下さい。
PICにプログラムを書き込んでいる様子(自作のPICライターです)
ケースの加工
タカチのMB-3といい、W:90mm,H:60mm,D:125mmの大きさのアルミケースを使いましたが、ケース加工に自信のない方はもう少し大きめのケースを使ったほうがよいでしょう。
トランスとリレー、基板の取り付け位置を充分確認してレイアウトを決定して加工を進めて下さい。
フロントパネルにはスイッチ(2個)、ブラケット入りLED、デジタルスイッチ
リアパネルにはACコード、ACアウトレット、ヒューズボックスの穴を開けます。
ケースの底は基板を固定する穴4個とトランスを固定する穴2個で計6個の穴を開けます。
尚、リレーは両面テープで底に固定することとしました。
回路基板の製作
回路基板にはダイオードブリッジ:W02以降を組みます。簡単な回路なので製作は容易でしょう。
回路図でリレーを駆動する2SC2120のベースは抵抗を介してPIC16F84のRB3に接続されていますがプログラム(ラベルLEDの部分)を読んで判るようにRB4以外のRB0,1,2,3,5,6,7のどこに接続しても動作します。
PORT-Bの4ビット目だけ0.5秒間隔で「0」「1」を変化させているのでRB4には必ず470Ωを介してLEDに配線します。
使用した基板はサンハヤトの288GVです。288GVは中央部に2本のベタパターンがあり電源ラインの配線が行いやすくなっています。
22pF(2つ)と1KΩは基板の裏に配線しました。
内部の様子
回路図をよく見て誤配線しないように...
基板裏に取り付けた1KΩの様子
デジタルスイッチの配線とフロントパネルの様子
リアパネルの様子
ダイオードブリッジ:W02は基板とトランス間に空中配線。
リレーは4回路のうち、3回路を並列にしてACアウトレットへ配線しました。
完成の様子
「テプラ」で[Start][Stop]のラベルを貼ってみました。
使い方
配線に誤りがないか確認後、コンセントを差し込んで下さい...
ON,OFFする機器をACアウトレットに接続します。
デジタルスイッチにてONさせておきたい時間を合わせ、Startボタンを押下します。
リレーが動作し、機器がONします。このときパネルのLEDが約0.5秒間隔で点滅します。
タイマー動作中に機器を強制OFFしたい場合は、Stopボタンを押下します。
セットした時間が来ると機器がOFFし、LEDも消灯します。
デジタルスイッチを「0時間」にセットしてStartボタンを押下すると連続動作となり、LEDは点灯します。
Stopボタンを押下することで機器をOFFできます。
回路を見て判るようにタイマー自体の消費電力はタイマーが動作している時だけなので省エネのタイマーでしょう。
最後に...
最初の紹介で1〜15時間のタイマーとありますがデジタルスイッチが0〜9までの数となっているので最大9時間までのタイマーとなります。
但し、16進タイプのスイッチがあれば15時間までのタイマーとなります。
1時間ステップのタイマーですが、10分ステップや1分ステップのタイマーにしたい場合はプログラムを一部変更して下さい。
※ラベルTIME1でMOVLWの定数の'003C'を'000A'に変更すると10分ステップのタイマーになります。
また、強制OFFスイッチはトランジスターをOFFする回路となっていますが、プログラムに組み込んでしまってもいいでしょう。