Dクラスパワーアンプ...page.4/4
使い方
基本的に下図のように接続して使います。
1A以上の電流が取り出せるスイッチングタイプのACアダプターの稼動を勧めます。
尚、電源電圧が10V未満では音が割れます。
ポップ音について
スイッチを投入し、回路内の時定数によりアンプが安定するまで、スピーカーから「ブチッ」、「ボコッ」などといったショックノイズが発生する場合があります。
これを一般に、ポップ音、ポップノイズ、ショックノイズなどと呼ばれます。
このポップ音は、音楽を聴く意欲が失せてしまうばかりでなく、スピーカーの磁気回路によっては減磁させたり、振動系を損傷させてしまう恐れがあります。
今回製作したTPA3122D2は、スイッチ投入と同時に「プチッ」と小さなポップ音は毎回確認できます。また、数10ミリ秒後に時々「ボコッ」というポップ音を発する場合があることを確認しました。
このため、アンプ出力とスピーカーの間にリレーを入れ、電源スイッチを投入して3秒〜5秒後(1ページの「回路定数」を参照)にリレーがONするポップ音防止回路の追加を強く勧めます。
この場合、回路図のR5,R6の560Ωは必ず取り付けておいて下さい。これはスピーカーに接続するまで出力コンデンサ:C15,C16の充電を済ませておくためです。
本来ならばリレーのNC接点に抵抗を接続するべきですが、今回のように小出力アンプならば出力に接続したままで問題ないでしょう。
尚、電源オフ時の異常音は殆ど発生しませんが、電源ラインに4700μF以上のコンデンサが挿入されているとゆっくりと電源電圧が下がる過程で「ブツブツブツッ」と聞こえます。
製作した回路(470μF×2個)だけで電源オフする際は異常音はしません。
電源に容量の大きなコンデンサがある場合もポップ音防止回路の追加をすることで異常音を回避できます。
下図にポップ音防止回路の一例(要試作)を示しますが、回路定数などは貴方の課題として下さい。
次の製作コンテンツ「パワーアンプ付き電子ボリューム」はマイクロコントローラーでポップ音防止回路を構成します。 |
感想...
力強い音でレンジも広く感じられ、「いい感じ」です!!
比較的低い12Vで稼動しても普段聴く音量は充分に得られると思います。
稼動中にTPA3122D2は殆ど発熱しません。
引き続き、「パワーアンプ付き電子ボリューム」の製作をご検討下さい。