パワーアンプ付き電子ボリューム...page.2/10
パーツリスト
パーツリストだけで購入しないで、必ず「部品の概要」も確認して下さい。回路の変更や完成の様子をイメージして納得するパーツを選択して下さい。
数個単位で販売(秋月電子など)されるパーツがあります。
尚、今回に限り予算の欄を省きました。「調べた予算」列を自分で埋めて下さい。
品名 | 回路図 | 規格 | 個数 | 備考1 | 参考2 | 調べた予算 |
2回路入りオペアンプ | IC1 | LM358N | 1 | メーカー問わず | 秋月電子 | |
マイクロコントローラ | IC2 | PIC16F886-I/SP | 1 | マイクロチップ・テクノロジー社 | 秋月電子 | |
電子ボリュームIC | IC3 | LM1972M | 1 | ナショナルセミコンダクター社 | 秋月電子 | |
4回路入りオペアンプ | IC4 | LME49740NA | 1 | その他、正負5Vで動作すること | 秋月電子 | |
3端子レギュレーター | IC5 | 7805 | 1 | メーカー問わず | 秋月電子 | |
チャージポンプインバータ | IC6 | MAX660CPA | 1 | マキシム社 | サトー電気 | |
DMOS-FET | Tr1,TR2,Tr3 | 2N7000 | 3 | メーカー問わず | 秋月電子 | |
小信号スイッチングダイオード | Di1,Di2,Di3,Di4 | 1N4148 | 4 | 相当品 | 秋月電子 | |
シリコンダイオード | Di5 | 1N4007 | 1 | 相当品 | 秋月電子 | |
青色発光ダイオード | Di6 | 3mmタイプ | 1 | 負電源確認用として使用 | 秋月電子 | |
積層セラミックコンデンサ | C6,C18 | 0.1μF耐圧50V | 2 | 104と表示 | 三栄電波 | |
C20 | 1μF耐圧50V | 1 | 105と表示 | 三栄電波 | ||
電解コンデンサ | C16,C17 | 2.2μF耐圧50V | 2 | ニッケミ:KMGシリーズ | 山王電子 | |
C3,C4,C5,C7,C8,C9, C14,C15,C19,C21 |
10μF耐圧50V | 10 | ニッケミ:KMGシリーズ | 山王電子 | ||
無極性電解コンデンサ | C12,C13 | 0.47μF耐圧50V | 2 | ニチコン:ミューズESシリーズ | 三栄電波 | |
C1,C2 | 4.7μF耐圧50V | 2 | ニチコン:ミューズESシリーズ | 三栄電波 | ||
C10,C11 | 10μF耐圧50V | 2 | ニチコン:ミューズESシリーズ | 三栄電波 | ||
低ESR電解コンデンサ | C22,C23 | 100μF耐圧25V | 2 | ニッケミ:KZEシリーズ | 三栄電波 | |
1/4W金属皮膜抵抗 | R5,R6,R7,R8,R19,R20 | 100Ω | 6 | 茶・黒・黒・黒・茶 | 千石電商 | |
R28 | 1KΩ | 1 | 茶・黒・黒・茶・茶 | 千石電商 | ||
R1,R2,R13,R14,R15,R16, R21,R22,R23,R24 |
10KΩ | 10 | 茶・黒・黒・赤・茶 | 千石電商 | ||
R3,R4 | 20KΩ | 2 | 赤・黒・黒・赤・茶 | 千石電商 | ||
R9,R10,R11,R12,R17,R18, R25,R26,R27 |
100KΩ | 9 | 茶・黒・黒・橙・茶 | 千石電商 | ||
半固定抵抗 | VR1 | 10KΩ | 1 | サーメットトリマ | 三栄電波 | |
小信号用リレー | RY1,RY2 | G6S-2(DC5V) | 2 | オムロン | 日の丸無線 | |
汎用リレー | RY3 | MY2F(DC12V) | 1 | オムロン | 日の丸無線 | |
16文字2行LCDモジュール | SC1602相当 (HD44780互換) |
1 | バックライト付きを選択のこと | マルツ・ 秋月電子 |
||
丸ピンICソケット | DIP8ピン | 2 | 丸ピンでなくてもよい | 秋月電子 | ||
DIP14ピン | 1 | 丸ピンでなくてもよい | 秋月電子 | |||
DIP28ピン | 1 | 必ず丸ピンのこと | 秋月電子 | |||
DIPスリム28ピン | 1 | 丸ピンでなくてもよい | 秋月電子 | |||
オス-オス連結ソケット | DIP28ピン | 1 | 秋月電子 | |||
SOP-DIP変換基板 | 28ピン用 | 1 | 1.27mmピッチのSOPを 2.54mmピッチへ変換 ※LM1972Mで使用 |
秋月電子 | ||
ユニバーサル基板 | ICB288G | 1 | 千石電商 | |||
ICB293GV | 1 | ICB293GUと間違えないこと | 千石電商 | |||
ロータリーエンコーダー | REC16A25-201(C) | 1 | 部品の概要を参照 | 日の丸無線 | ||
ツマミ | 1 | ロータリーエンコーダーで使用 指示線が無いものがよい 28X16HTPS |
マルツ | |||
ターミナル | T-45(赤) | 2 | スピーカー出力端子で使用する | 田中無線 | ||
T-45(黒) | 2 | スピーカー出力端子で使用する | 田中無線 | |||
RCAジャック | 赤 | 2 | シャーシと絶縁されるもの | マルツ | ||
白 | 2 | シャーシと絶縁されるもの | マルツ | |||
3.5mmステレオジャック | 1 | シャーシと絶縁されるもの | マルツ | |||
トグルスイッチ | 1 | 電源スイッチとして使用 | 瀬田無線 | |||
DCジャック | 1 | ACアダプターのプラグに合うもの | 千石電商 | |||
ACアダプター | 12V2A | 1 | スイッチングタイプ | サトー電気 | ||
ケース | UC16-5-22GX | 1 | TAKACHI | エスエス無線 | ||
タマゴラグ(アースラグ) | シャーシアースに使用する | |||||
ネジ、スペーサー類 | 製作の項を確認して必要なものを用意 | |||||
配線材料 | ||||||
その他 | メタリック調シールなど 製作の項を確認して必要なものを用意 |
部品の概要
2回路入りオペアンプ:LM358N
LM358は単一電源で動作するオペアンプとして知られています。
今回はレベルメーター部のオーディオ信号を整流する回路に用います。
他のオペアンプでも動作しますが、LM358N以外のオペアンプを使っての実験確認は行なっておりません。
LM358Nは多くの半導体メーカーで製造されており、入手に困ることはありません。
取り付け方向に注意します。
マイクロコントローラー:PIC16F886-I/SP
人気のあるPICマイコンでPIC16F886-I/SPを使いました。
後述するプログラムを書き込んでから製作した基板のICソケットに挿入して下さい。
取り付け方向に注意します。
電子ボリュームIC:LM1972M
ナショナルセミコンダクター社の電子ボリュームICです。
マイコンで制御します。
データシートに掲げられるアプリケーションを見ると、Hi-Fi(高忠実度)志向の電子ボリュームICといえましょう。
入力抵抗は40KΩとなっています。
入力電圧範囲は、Vss-0.2V〜Vdd+0.2Vになります。
よって単一電源で使うと-0.2V〜Vdd+0.2Vの範囲となり、実質0.2Vpeakの信号しか扱えませんから、2電源で稼動させなければ満足なダイナミックレンジが得られないことは理解できるでしょう。
今回は正負5Vの2電源で稼動させますので入力電圧範囲は、-5.2V〜5.2Vになります(約3.67Vrmsの音楽信号まで入力可能)。
LM1972Mは面実装のSOPでリード線のピッチは1.27mmです。
ICユニバーサル基板で製作するので、SOP(1.27mmピッチ)を2.54mmピッチにする変換基板を用いることとします。
4回路入りオペアンプ:LME49740NA
今回の回路で私はナショナルセミコンダクター社のLME49740を用いてみました。
LME49740は±2.5Vから動作するオーディオ向けのオペアンプです。
データシートのOutput Voltage vs Supply Voltage(負荷抵抗2KΩ)を見る限り、電源5Vで3Vrmsが得られます。
その他のオペアンプを用いる場合も、±5Vで問題なく動作することをデータシートで確認しておいて下さい。
テキサスインスツルメンツ社のTL074もおすすめです。
LME49740のピンアサインは上図の通りですが、その他の4回路入りオペアンプも同様です。4ピンと11ピンの電源の極性に注意して下さい。
3端子レギュレーター:7805
今回の回路は、入出力電圧差が小さくても動作する「低ドロップアウト」の3端子レギュレーターを用いないで下さい。
これは低ドロップアウトの3端子レギュレーターは一般に最大入力電圧が低いものが多いためで、パワーアンプの電源電圧に合せて使うと3端子レギュレーターの最大入力を超える恐れがあります。
汎用の3端子レギュレーターIC:7805の最大入力電圧は30V〜35Vまで扱えますから殆どのパワーアンプ回路(単一電源で動作)と接続できるでしょう。
取り付け方向に注意します。
ところで稼動中(電源電圧12V)の3端子レギュレーターは結構熱くなりますが、まだ素手で触れる程度です。
気になる場合は最初からヒートシンクを用意して下さい。ヒートシンクはTO-220用クリップオン(ワンタッチ)のタイプで充分と思われます。
チャージポンプインバータ:MAX660CPA
コンデンサの充放電を利用したチャージポンプレギュレーターICです。
入力電圧を反転した出力と、入力電圧を2倍にした出力の動作を選択できます。今回は前者の入力電圧を反転した出力の動作で+5Vの入力で-5Vを得ています。
出力電流は約100mAまで取り出せます。
データシートに掲げられるアプリケーションを見ると、医療機器とあるので信頼性は高そうです。
発振周波数はFC端子をHレベルにして可聴周波数以上(約80KHz)で稼動させます。尚、FC端子をオープンにすると発振周波数は約10KHzです。
MAX660CPA廻りのコンデンサ:100μFには低ESR電解コンデンサを使います。
取り付け方向に注意します。
MOS-FET:2N7000
TO-92の形状をしたMOS-FETです。
秋月電子には「海外の電子回路製作記事に良く使われている…」とあり、確かに多くの事例があるようです。
Idは200mAまでとなりますが通常の負荷なら充分使える値です。Vgsも4V程度で制御できるので扱いもラクです。
今回はリレーの駆動で使ってみました。
尚、2SC1815などバイポーラに置換える場合は別途ベース抵抗を追加して下さい
取り付け方向に注意します。
小信号スイッチングダイオード:1N4148
小信号用リレーのサージ吸収として用います。
1N4148その他の相当品で構いません。
取り付け方向に注意します。
シリコンダイオード:1N4007
パワーアンプのポップ音防止回路で用いるリレーのサージ吸収として用います。
1N4007その他の相当品で構いません。
1N4148でも構いません。が、このダイオードは空中配線しますのでリード線が太いものがいいでしょう。
取り付け方向に注意します。
青色発光ダイオード:φ3mm
MAX660で生成される-5Vの電圧を確認するためのインジケーターとして用います。
当LEDが点灯するならば電源回路に異常はないと判断できます。
回路の製作に自信があれば必要ありません(R28:1KΩも省いて結構です)。
5V(負電源)の確認なのでVfが低い赤色LED等よりもVfが3V前後ある青色LEDが最適と思われます。
取り付け方向に注意します。
積層セラミックコンデンサ
写真で見るような色が多いです。
0.1μFは「104」、1μFは「105」と表示されています。
極性はありません。
電解コンデンサ
私はニッケミのKMGシリーズを使ってみました。
新品時、長いリード線がプラス極です。取り付け方向に注意します。
現物にはマイナス側を示す印しがあります。
無極性電解コンデンサ
無極性電解コンデンサはノンポーラやバイポーラとも呼ばれ、極性が無い電解コンデンサです。
2つの電極に化成した箔を使った構造で、一般の有極性電解コンデンサの同容量・同耐圧のものと比較すると体積は大きくなります。
用途はモーター回路やスピーカーのネットワーク回路、オーディオ回路のカップリングコンデンサ等です。
今回の回路で、カップリングコンデンサには殆どDCバイアスは掛かりませんので無極性電解コンデンサを用いて下さい。
私はニチコンのオーディオ用ミューズバイポーラESシリーズを使ってみました。
「おぃおぃ、カップリングに電解コンデンサかよぉ〜」と思われる方もいでしょう。
製作した回路基板に取り付けたコンデンサの様子、完成して音楽を聴けば、そんなことは忘れてしまうでしょう。
一般の有極性電解コンデンサと同じように、新品時は長いリード線と短いリード線になっていますが、取り付け方向はありません。
低ESR電解コンデンサ
低ESRのコンデンサとは、等価直列抵抗が低いことを意味し、コンデンサ本来の働き以外に抵抗として作用してしまう部分が特に低いものを指します。
チャージポンプインバータ:MAX660のデータシートに従って、2個だけ低ESR電解コンデンサを使います。
特にMAX660のFC端子をHレベルにして発振周波数を上げて使うため、できるだけ低ESR電解コンデンサを使ったほうがいいでしょう。
写真は今回使用した、ニッケミの低ESR電解コンデンサ:KZEシリーズです。
耐圧は25V品を用いましたが16V品でも大丈夫です。
尚、高温環境下(85℃又は105℃)で音楽を聴くことはないので、耐久性を気にする必要はありません。
取り付け方向に注意します。
1/4W金属皮膜抵抗
既に掲げている「D級オーディオパワーアンプ」に金属皮膜抵抗を使ったので、それに合せて本回路にも金属皮膜抵抗を使ってみました。
概要は「D級オーディオパワーアンプ」を参照して下さい。
取り付け方向はありません。
半固定抵抗:10KΩ
LCDモジュールのコントラスト調整に用います。写真のような形状のものを選択して下さい。
小信号用リレー:G6S-2(DC5V)
オムロンの信号切換用リレーです。データシートの用途例にAV機器とあるので、迷わず選択しました。
このG6S-2はラッチングタイプでなく通常のシングルステイブルですが、構造上、コイルは有極性になっていますので配線時は注意が必要です。
尚、有極性ですが、サージ吸収回路は内蔵されていません。
その他の信号用リレーを使う場合は、ラッチングタイプでないことを確認して下さい。
上図の端子配置/内部配線はBOTTOM VIEWなのでリード線側から見た様子(下から見上げた様子)になります。
汎用リレー:MY2F(DC12V)
汎用リレーとして永く使われているMYシリーズです。コイルに極性はありません。
MY2Fは写真のようにシャーシの取り付けに便利なようにフランジが付いています。
接点電流が大きいLY2Fも同様に使えます。
尚、フランジが付いていないリレーの場合は強力な両面テープで固定して下さい。
16文字2行LCDモジュール
バックライト付きを選択して下さい。SC1602相当(HD44780互換)であれば殆どのものが使えます。
私はマルツで売られている、黒地で文字が赤く光るタイプを使ってみました。その他、秋月電子の青地/白文字のLCDモジュールもお勧めです。
添付されるデータシートは完成するまで捨てないようにして下さい!
また、データシートを確認してバックライトが点灯するよう準備しておいて下さい。
必要に応じて別途ソケットを用意して下さい。
私としては視野の広さとレベルメーターのレスポンスを期待して、差し替え可能なVFDモジュールを使いたかったです...
丸ピンICソケット
DIPのIC全てにICソケットを用いてみました。変換基板を介した電子ボリュームIC:LM1972Mに使う28ピンICソケットは必ず丸ピンタイプにして下さい。
私は全てのICソケットに丸ピンタイプを使いました。
オス-オス連結ソケット:DIP28ピン
写真に写るパーツです。
今回は変換基板と合せて使います。
SOP(1.27mm)-DIP変換基板:28ピン用
1.27mmピッチのSOPを2.54mmピッチに変換する基板で、28ピンのものを使います。
この変換基板は、電子ボリュームIC:LM1972Mで用います。
LM1972Mは20ピンですが、オス-オス連結ソケットと変換基板の入手性から28ピンのものを使いました。
通販を利用する場合は0.65mmピッチSOPのタイプと間違わないようにして下さい。
両面パターンを利用して0.65mmピッチと1.27mmピッチの両方のSOPが扱える変換基板も存在します。
ユニバーサル基板
サンハヤトのICユニバーサル基板です。
電源回路にICB288G、制御回路にICB293GVを用いました。
ICB288Gは47×72mm、ICB293GVは72×95mmの大きさです。
ICB293GVは、ICB293GUと間違えないようにして下さい。
ロータリーエンコーダー:REC16A25-201(C)
ロータリーエンコーダーは回転方向・速度・角度を検出する部品です。
機械の一部に組み込んでセンサーとして用いる「センサータイプ」と、パネルに取り付けて使う「設定タイプ」があります。
今回は音量調整として用いるので、設定タイプのロータリーエンコーダーを用います。
私が使ったコパルのREC16A25-201(C)はスイッチ付きで、シャフトを押すと「カクッ」と内部のプッシュスイッチがONする構造になっています。
前項の回路図をみて判るように、入力セレクタースイッチとして利用してみました。
REC16A25-201CとREC16A25-201の違いは、プリント基板にハンダで固定するための金具(ツメ)の有無であって、今回のようにリード線で配線する場合はどっちでも構いません。
しかし、フロントパネルのアースを取る場所(ハンダ箇所)として「金具(ツメ)有り」のタイプをお薦めします。
このREC16A25-201(C)は光学式で、別途5Vの電源を加えて動作させます。
私と同じREC16A25-201(C)を用いる場合は、データシートを確認して配線を間違わないようにして下さい。
尚、ロータリーエンコーダー:REC16A25-201(C)のボディは金属製ですがGND端子と電気的に導通していません。
ところで、コパル:REC16A25-201(C)は、今回使う部品の中でアルミケース:UC16-5-22GXの次に高価な部品になります。
低予算の場合は秋月電子で取り扱う機械接点のロータリーエンコーダーを検討して下さい。下部に端子の様子を示しておきます。
この場合は別途プッシュスイッチが必要になります。
REC16A25-201(C)以外のロータリーエンコーダーで、プッシュスイッチが付いていないタイプを用いる場合は、 別途、プッシュスイッチを必ず用意して下さい。 プッシュスイッチは、押下している間だけONするモーメンタリタイプを選択して下さい。 |
ツマミ
ロータリーエンコーダーのシャフトに取り付けます。ロータリーエンコーダーはグルグルと回転するので指示線が無いツマミがいいです。
私はマルツで見つけたアルミ製の黒色(大きさ:φ28mm)のものを使ってみました。
用意するアルミケースの大きさと色のコントラストを考慮してカッコイイものを探して下さい。
ロータリーエンコーダーのシャフトの太さに合うものを選びましょう。
ロータリーエンコーダーのシャフトの多くはD型をしていると思われますが、ツマミもD穴にする必要はありません。サイドからイモネジで固定させるものでいいでしょう。
ターミナル:T-45
製造メーカーが分からない安物は購入を避けたほうがいいです。
安物はハンダコテの熱で容易に変形したりします。
また、回すツマミの部分が全て樹脂のものは最悪です(下図参照)。
私はサトーパーツのターミナル:T-45を使いました。
スピーカー端子として使います。マイナスに「黒」、プラスに「赤」を用いるといいでしょう。
RCAジャック
Lチャンネルに「白」、Rチャンネルに「赤」を使うのが慣例です。
これから紹介する製作物は白/赤を2個づつ計4個使います。
シャーシと絶縁して取り付けられるものを使って下さい。
私は写真に写る、型番:RJ-2003というRCAジャックを使ってみました。
これを選んだ理由は、表側にスパナを当てられる加工が施してあり、ここをスパナで固定しながら裏面のナットを締めることでフィニッシュの際に供回りを防止でき、しっかりと締め付けられるからです。
3.5mmステレオジャック
オーディオ信号の入力回路は前項の回路図で判るように2系統です。
私は1つをRCA、もう一つを3.5mmステレオジャックとしてフロントパネルに配置してみました。
これはヘッドホンオーディオ等ポータブルオーディオ機器との接続を容易にしたかったからです。
同じように3.5mmステレオジャックを使う場合はシャーシと絶縁して取り付けられるものを使って下さい。
トグルスイッチ
電源スイッチとして使います。
私はドレスナットのフジソク:8C1011を使いました。
ACアダプター
出力電圧が12Vで、2A以上の電流が取り出せるスイッチングタイプを用意して下さい。
プラグはセンタープラスになっているか確認して下さい(写真参照)。
DCジャック
DCジャックはACアダプターのプラグに合うものを用意します。
3端子より2端子で、極性が一目瞭然なものを選ぶといいでしょう。
リアパネルのアースを簡略するためにも写真のようなメタルタイプをお薦めします。
ケース
私はタカチ:UC16-5-22GXを使ってみました。
高級感のあるケースです。
UC16-5-22の寸法は横165mm、高さ50mm、奥行き220mmになっています。UC16-55-22の後に続くGXは塗装の仕上がりを表していて、GXは上下カバーがダークグレー、パネルはライトグレーとダークグレーになっています。
その他、AA(カバー、パネル共にアイボリー)と、DD(カバー、パネル共にブロンズアルマイト)があります。
女性が使うアンプならばAA、若向きならばDD、重量感と高級感ならGX、といった具合でしょうか。
キズや汚れを考慮すると個人的にGXがいいと思います。
タマゴラグ(アースラグ)
今回用いたアルミケース:タカチ:UC16-5-22GXは下シャーシと上カバーは全面ダークグレー塗装が施されており、さらにフロントパネルやリアパネルは溝に入っているだけでシャーシアースは容易ではありません。
このため、アースラグを用いてGNDと接続することにします。
詳しくは製作の頁に掲げます。
その他
配線材料はAWG22とAWG24を用意しておくといいです。
ネジ類・その他材料は製作のページを参考に必要な物を揃えておいて下さい。
・3mmトラスビス、ナット、ワッシャ、スペーサ(ユニバーサル基板の固定で使用)
・2mm×15mm皿ビス、ナット、ワッシャ、カラー(LCDモジュールの固定で使用)
・メタリック調ラベルシート(LCDモジュールのデコレーションパネルで使用)
などが挙げられましょう。LCDの取り付けは製作の項に掲げますので参考にして下さい。