パワーアンプ付き電子ボリューム...page.4/10


前項のパーツリストに掲げたタカチ:UC16-5-22GXを用いて私なりに加工した様子を掲げます。
他のケースを用いた場合でも参考になれば幸いです。



1.ケースの穴あけ加工

(1)リアパネルの穴あけ加工
(2)フロントの穴あけ加工
(3)デコレーションパネルの製作
(4)シャーシ下の穴あけ加工

の順で加工を進めてみました。尚、天板は穴あけしませんのでキズを付けないように保管しておきます。



(1)リアパネルの穴あけ加工

・リアパネルに取り付けるパーツ類を用意します。私はダークグレーの色をリアパネルにしました。




・信号の流れや使いやすさを考慮します。スピーカー出力のターミナルはRCAジャックと同じに上下に配置すると使いにくくなりましょう。




・以下は私が加工した寸法です。穴の形状や大きさは現物にて確認して下さい。




・加工が終わったら保護シートをめくります。




・レタリング等で文字入れする場合は下図を参考にして下さい。私は文字入れしませんでした。




・この段階でリアパネルのパーツは固定していいでしょう。











(2)フロントパネルの穴あけ加工

・フロントパネルに取り付けるパーツ類を用意します。私はライトグレーの色をフロントパネルにしました。




・後述する「デコレーションパネル」を取り付けることを意識してレイアウトを決定します。操作に支障がないか確認しましょう。




・以下は私が加工した寸法です。穴の大きさは現物にて確認して下さい。
LCDモジュールの穴は、LDCの表示部のみの穴を開けてフロントパネルの奥で固定するよりも、加工の様子から判るようにLCDモジュールの基板を除いた表示部全体の四角い穴を開けて極力前面に出して固定しました。
これはLCD表示の視野(見える範囲)を広げるためです。かっこいいケースですから是非実践してみて下さい。
この場合、ケース加工の様子が見えてしまいますからデコレーションパネルを貼ってかっこよく仕上げます。 このデコレーションパネルを貼ることでLCDモジュールを固定するビスも隠せますから一層かっこよくなります。




・四角い穴に時間がかかります。私はハンドニブラでおおまかに穴をあけました。
ハンドニブラの切り口は波打つことがあるので内側1〜3mm残して、後はヤスリがけです。





・寸法が出るまでヤスリがけです。
LCDモジュールのLCD部分が完全に出る状態になるまで加工します。切り口は後述するデコレーションパネルで隠しますので隙間があっても構いません。
大きな四角い穴なのでパネルの強度は極端に弱くなりますから作業中に曲げないよう注意します。
ゆっくり気長に作業することが大切です。私は正味2時間程度ヤスリをシュコシュコしました。





・LCDモジュールを固定するビス穴をあけ、皿ビス用に加工しておきます。
皿ビスを使って固定するので、データシートや現物を確認し、できるだけ正確な位置に2mmの穴をあけます。




皿ビス用に削ります。





・加工が終わったら保護シートを剥がします。




・レタリング等で文字入れする場合は下図を参考にして下さい。私は文字入れしませんでした。




・以下はLCDモジュールを取り付けた様子になります。


下図を参考にカラーの長さを変更してLCDを極力前面になるようにします(パネルより前に出さないこと)。私は長さ5ミリのカラーを使いました。
カラーがない場合はビスやナットで調整します。
ナットAでビスを固定し、ナットBでLCDモジュールの基板を固定します。見れば解るよね...





・ロータリーエンコーダーのシャフトが長かったのでニッパで少しだけ短くしました。
ケース:タカチ:UC16-5-22のパネルは少し凹んだ位置にあるため、シャフトが長いままでも不自然ではないので無理に短くカットしなくていいでしょう。
今回使った「スイッチ付きロータリーエンコーダー」を用いる場合は、プッシュスイッチのストロークを確保しておくのは言うまでもありません。





・パーツを取り付けます。
この段階でLCDモジュール以外はしっかり固定していいでしょう。

ツマミとパネルの隙間は約2ミリにしました。
尚、ロータリーエンコーダ:REC16A25-201(C)のプッシュスイッチのストロークは0.5mmになっています(データシートから)。

トグルスイッチはドレスナットのフジソク:8C1011を使いました。
この場合、ドレスナットを回して固定するのではなく、裏側のナットを回して固定するとパネルを傷付けません。このとき、極薄スパナが便利です。












(3)デコレーションパネルの製作

・下図の半透明な紫色部分のようにフロントパネルに空けた四角い穴の周囲と、LCDモジュールを固定するビスが隠れるようにデコレーションパネルを製作します。
デコレーションパネルの窓はLCDモジュールの表示実効範囲にするよりも、フロントパネルの四角い穴の周囲が隠れる程度にして大きな窓にすることを勧めます。
大きな窓にすることでLCD表示が強調して見えるからです。LCDモジュールのフレームが見えてもおかしくないと思います。





・下図はデコレーションパネルの詳細を示したイラストになります。
メタリック調のシールは文具屋でシルバーかゴールドのいずれかになると思います。
ブルーバックライトのLCDならばシルバーのメタリック調シール、赤いバックライトのLCDならばゴールドのメタリック調シールがお奨めです。
銀と青、又は、金と赤のコントラストは素敵ですよね。
その他、マットなシールや製本テープもお奨めです。




プラ板には、コンビニ弁当のフタを利用してみました。
メタリック調シールには、A-oneの「手作りステッカー:ゴールドフィルムラベル+透明保護フィルムラベル」を利用しました。
このラベルはゴールドというよりもシャンパンゴールドの感じです。




デコレーションパネルを貼り付けると皿ビスが隠れて回せなくなりますからビスを固定しているナットA(再度、図を掲げます)は緩むことがないようにします。
心配性の方は平ワッシャをスプリングワッシャに変更して下さい。更にネジロックをペイントすれば完璧でしょう。




貼り付けました。






下はあえてフレームとLCD表示の境目が判り易いLCDモジュールを組み合わせた例です。




下は私が今回使った赤文字LCDユニットを取り付けた様子です。
電源OFFではフレーム(黒)もLCDも暗くていい感じでしょ。








(4)シャーシ下の穴あけ加工

・回路基板とリレーを取り付ける穴をあけます。
シャーシに取り付けるパーツは写真の通りです。




信号の流れを考慮すると以下のようになりましょう。
リアパネルとフロントパネルを配置してクリアランスを確保して下さい。
また、ケース:タカチ:UC16-5-22は角がRになっているので、この部分は穴をあけないようにしましょう。







リレー以外の穴には予め長さ10mmのスペーサーを取付け固定していいでしょう。
ビスにはトラスビスをお奨めします。




この段階でケースに付属のゴム足を取付けるとテーブルなどを傷付けません。







これでケースの穴あけ加工等は終わりです。
作業はゆっくり丁寧に...を心掛けて下さい。


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