白色LED点滅回路...page.2/4


パーツリスト

品名 規格 個数 備考 予算
PNPトランジスタ 2SA1015Y 1 \30
NPNトランジスタ 2SC1815Y 3 @\30
発光ダイオード 白色(又は好みでブルー) 1 高輝度タイプ  \200
1/4Wカーボン抵抗 10Ω 1 茶・黒・黒・金 \10
1KΩ 7 茶・黒・赤・金 @\10
10MΩ 1 茶・黒・青・金 \10
電解コンデンサ 耐圧10〜16V/100μF 2 @\50
フィルムコンデンサ 耐圧50V/0.1μF 1 積層セラミックでも可 \40
ユニバーサル基板 サンハヤト:ICB-288G 1 \170
電池ボックス 単4電池1本用 1 \70
単4電池 1 -
プラケース タバコ程度の大きさ 1 -
すずメッキ線 太さ0.6ミリ 1M -
その他 ビス・ナット、ビニル線、両面テープ - -




パーツの説明

トランジスタ:2SA1015Y、2SC1815Y
トランジスタはP型半導体とN型半導体をサンドイッチにした構造であることは良く知られています。
PNPの構造をPNP型トランジスタ、NPNの構造をNPN型トランジスタと呼びます。
参考として下図に図記号と分類を示します。
PNP型トランジスタ NPN型トランジスタ
高周波用:2SA****
低周波用:2SB****
高周波用:2SC****
低周波用:2SD****
 PNP型トランジスタとNPN型トランジスタの使い方はバイアスの掛け方が逆になるだけですが、PNP型トランジスタとNPN型トランジスタを上手に組み合せた回路が多く存在します。簡単で代表的な回路が「インバーテッドダーリントン回路」、「ピュアコンプリメンタリー回路」でしょう。

その他、適材適所で使い分けますが私はNPN型トランジスタを使う癖が付いてしまっています。

今回は発振回路でPNP型トランジスタとNPN型トランジスタを組み合せて構成します。

PNP型トランジスタ:2SA1015と、NPN型トランジスタ:2SC1815の形状は同じですから、取り付けミスに注意します。
2SA1015と2SC1815のイラストと電極名を下図に示します。
尚、2SA1015Yと2SC1815Yはコンプリメンタリの関係(ほぼ同一の特性を持つPNP型、NPN型のペア)であり、多く出回っているトランジスタです。




発光ダイオード
当回路に使える発光ダイオードは、白色(好みでブルーLED)で、高輝度タイプを奨めます。
赤又は黄色の発光ダイオードでは1.5Vの未満の電圧でも光るものがあり、当回路に赤色発光ダイオードを用いるとコンデンサに充電している時でもぼんやり点灯していることがあります。

通常のクリア樹脂タイプのLEDは正面から覗くと四角いLEDのチップが見えますが、白色LEDでは、乳白色したものしか見えません。
この乳白色したものは蛍光物質で、その中にブルーLEDのチップが埋め込まれています。
蛍光物質はブルー光を吸収して他の色になり、中で光るブルー光と混ざって白く見えます。

LEDは極性がありますから、逆に接続すると発光しません。配線時は間違わないよう注意します。

新品時(購入時)は長いリード線がアノード極、短いリード線がカソード極です。
アノードからカソードに電流が流れて発光します。




炭素皮膜抵抗
俗にカーボン抵抗と言われます。安価な抵抗です。
1/4Wタイプの良く出回っているタイプで結構です。
用意するのは3種類で、合計9本です。
写真では上から、10Ω、1KΩ、10MΩになっています。
用意する本数は以下の通りです。

10Ω:10オーム(茶・黒・黒・金)を1本
1KΩ:1キロオーム(茶・黒・赤・金)を7本
10MΩ:10メガオーム(茶・黒・青・金)を1本


電解コンデンサ
電解コンデンサは、ケミカルコンデンサ(ケミコン)ともいい、化学で作られるコンデンサです。
使える耐圧がありますから、使う箇所の電圧以上のものを使います。また、通常は極性があります。
耐圧や極性を誤って使うと破裂、液漏れ、性能低下に陥りますので注意が必要です。
さらに、電解コンデンサには一般用から、高性能オーディオ用、工業用、ストロボ用、リプル対策用など多くの種類があります。
リプル対策用の箇所に一般のものを使うと破裂や液漏れします。

今回は安価な一般の電解コンデンサで充分です。
※工業向けは通常入手できません。

耐圧16Vで、100μF:100マイクロファラッドを2個用意します。
今回の回路は電源が1.5Vですから耐圧は1.5Vもあれば充分ですが、耐圧1.5Vのものはありません。
コンデンサの耐圧は主に4V、6.3V、10V、16V、25V、35V、50V、63V、100V・・・と、ある程度決まっており、パーツショップでは100μFで耐圧10V以下のものは殆ど在庫していません。従って仕方なく16Vのものを使います。
尚、同じ容量のコンデンサで耐圧が上がるほど体積が大きくなります。

耐圧や極性はスリーブ(電解コンデンサを覆っているビニール)に表示されています。
また、新品時はリード線が長い方がプラス電極です。
購入したらスリーブに記している極性とリード線の長さの違いで極性が一致しているか確認してみるといいでしょう。

私は日本ケミコンのSMEシリーズ、SMGシリーズ、KMEシリーズ、KMEシリーズを好んで使っています。
写真はKMGシリーズのものを写しています。

電解コンデンサの図記号で多くは向かい合う電極の間に斜線が数本描いていますが、これは湿っていることを表しています。電解コンデンサを分解すると解りますが電解液で湿っています。この電解液は電気をよく通す液体(ホウ酸溶液や燐酸溶液など)で化成で作成したアルミ表面の酸化皮膜に隅々まで染み込ませてあります。よってこの電解液が乾いてくると容量不足や内部抵抗の上昇となってしまいます。
使用環境によって電解液の劣化速度が異なりますが寿命のある部品といえます。

液漏れ又は防爆弁(大容量のコンデンサでは、アルミ容器の上部が容易に割れる様に切れ込みがしてある所)が膨れているコンデンサを見かけたら即交換です。


フィルムコンデンサ
誘電体にフィルムを使ったコンデンサです。フィルムコンデンサはフィルムの種類で多くの品種があります。また、同じ耐圧、容量でも大きさが異なっています。
今回は回路図上の0.1μFにフィルム系コンデンサを使います。耐圧は50Vでいいでしょう。
フィルム系コンデンサの耐圧は50V以下のものは殆ど見掛けません。

入手できるフィルムコンデンサで構いません。マイラーコンデンサが安価です。
また、より小型な積層セラミックにしてもいいでしょう。
しかし、ここの0.1μFに電解コンデンサを使うことは避けて下さい。

上の写真では左から、積層セラミックコンデンサ、積層型メタライズドポリエステルフィルムコンデンサ、ポリエステルフィルムコンデンサ、マイラーコンデンサの順に並んでいます。全て0.1μFですが大きさが全く異なることが判るでしょう。

0.1μFは「104」と表示されています。
※表示の「104」とは、“10”にゼロが“4”つで、100000で単位はpFです。100000pFをμFに換算すると、0.1μFとなります。

上の写真では積層セラミックコンデンサ、積層型メタライズドポリエステルフィルムコンデンサの表示が確認しずらいので下に拡大した写真を示します。104と表示されているのが確認できるでしょう。




ユニバーサル基板:ICB-288G
サンハヤト社の製品で小型のICユニバーサル基板です。
製品名は、ICB-288Gといい、良く出回っているので入手は容易です。


電池ボックス・電池
今回はユニバーサル基板:ICB-288Gの上に全てのパーツを載せて製作しました。
ユニバーサル基板の大きさから、単4電池が最適ですから、1本用の単4電池ボックスと単4電池を1本用意します。
電池ボックスはスイッチも何も付いていないもので結構です。

電池ボックスは両面テープでユニバーサル基板に固定します。


プラケース
製作したセットを収める適当なケースを見つけて下さい。


すずメッキ線
ユニバーサル基板のハンダ面は部品のリード線を這い回して配線していきますが、部品のリード線が短い場合は這い回しに足らない場合が生じることがあります。
このときはすずメッキ線が役に立ちます。太さ0.6ミリの物が使い易いでしょう。
今回は電池ボックスの配線で少しだけ(10cm程度)使いますが、パーツショップではメートル単位で売られています。


ビス・ナット・両面テープ
ユニバーサル基板を底から浮かす程度のスペーサとナットを4組使います。
両面テープは電池ボックスを固定するために少しだけ使います。


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